コニュニケーションへの衝動としての笑い

コンピュータないしはロボット(単にAIとよぼう)は、人に対するコミュニケーション衝動のようなものを持たなければならないと、何回か書いてきた。人に伝えたいことがあってこそ、それをどのように伝えるのかが問題になるのだ。AIは、衝動に基づいて、言葉を選ぶ、構成する。言葉を編集する。外的な刺激に対して、独自の、創造的な衝動を構成する。それをなんとか言語的に相手に伝えようとするわけだ。

衝動は、AIの側に、それを必要とする内的な環境・状態・理由があるから形成される。それをまた明確にしていくことはとても高度の情報処理、知能的活動などが必要になる。

しかし、「笑い」あるいは「人を笑わせる」というのは、極めて単純な動機、衝動となりうる。単純というのは、簡単という意味ではない。明確という意味に近い。

人としての相手を笑わせるためのコミュニケーションである。どのような言葉を選び、どのように言葉を構成し、どのように編集し、どのように文章をつなげれば、人を笑わせることができるのか。これがとてもわかりやすい衝動なのだ。

そういう衝動をAIの側に持たせることは不可能ではないだろう。可能性はある。その衝動から、言葉を創造するのだ。